500ドルパソコン
クライアント・サーバー・システムが登場した背景には、コンピューター間の役割分担の変化という大きな潮流がある。
この潮流は、技術革新などをきっかけとして向きを変えることはあっても、流れ自体が止まることは決してない。
というのも、役割分担のちょっとした変化によって、新たな設計思想に基づくコンピューターの市場がにわかに登場する可能性があるからだ。
500ドルパソコンも、そうした役割分担の変化に目を付けた新思想のコンピューターなのである。
500ドルパソコンを推進する側は、「最近のパソコンは重武装しすぎている」との前提に立っている。
パソコンを使うには、OSやアプリケーションソフトが必要で、それらをハードディスクにあらかじめ格納しておかねばならない。
よく使うデータ類もパソコンのどこかに格納しておこうとすると、ハードディスクには膨大な容量が必要になる。
そして、それらのソフトやデータをフルに活用しながら、快適な操作環境を維持しようとすれば、ハードディスク以外にも投資を惜しむわけにはいかないのである。マシスによると、どんなに多額のカネを注ぎ込んでも、それを使いこなせている人はいいが、そうでないユーザーも大勢いる。となれば、うまくネットワークの機能を活用することによって、ハードディスクなどの装備を思い切ってそぎ落とし、その分コスト的に安いパソコンを提供できるはずだ。
500ドルパソコンはこうした状況認識から生まれてきたのである。
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